大切なのは相互理解、いい意味での図太さで前向きに!
ACE合同キャリアセミナー〜強みを活かそう〜

社会で活躍する障害のある先輩社員、これから就職活動を始める障害のある学生、企業の人事担当者が一堂に会し、今後のキャリアの検討を行う「ACE合同キャリアセミナー〜強みを活かそう〜」が9月13日有明のパナソニックセンター東京ホールで開催されました。

障害のある学生が、先輩社員や企業の人事担当者から直接話を聞き、就職・就労に関する疑問や不安を解消し、学生・企業相互に理解を促進することを目的としています。

会場には手話通訳に加え、AIであるIBM Watsonの音声認識技術を活用し、講演者の発言内容をリアルタイムに文字情報として表示し、聴覚障害のある参加者により正しく内容を伝える工夫がされていました。

企業が求める人材とは、また障害のある先輩社員がどのように就職活動を行い、就職後どんな仕事をしているか、お客様や同僚と仕事をする上でどんな困難や課題があり、どう克服してきたかを聞き、それを踏まえチームでディスカッションを行いました。各チームは、先輩社員、企業の人事担当者、そして障害がある学生で構成され、活発に意見交換が行われました。

今回参加した学生さんは、すでにACEインターンシップ(本年7月~9月にACE参加企業10社で実施)で企業で働くことを短期間ながら体験済み。そこでの学びや経験をふまえてこのセミナーに参加しています。

もう一つ特徴的なのは、参加者はみなストレングスファインダーを事前に実施していることです。ストレングスファインダーは、世論調査などで有名な米国のGallup社による適正診断ツールです。人は自分の弱みを改善するよりも自分の強みに意識を向けそれを活かすことで最大の能力を発揮するという考えにもとづき開発されたものです。Webサイト上で177の質問に答えることで34種類の資質の中から自分を特徴づける5つの資質を知ることができます。参加者は、自己紹介とともにその5つの資質の結果を披露し、それをもとにどのような知識や技術をつけることで自分の強みとして活用できるかを議論しました。

このセミナーは、企業の担当者から就労に対して心構えや求める人材像を、また企業で働く障がいのある先輩社員の経験談を聞き、そしてチームごとにディスカションをするという4時間の内容でした。

チーム毎に分かれたテーブルで繰り返し聞かれたキーワードは、「相互理解」でした。聴覚障害があるが補聴器を付けているので、健常者から聞こえると思われ早口で話しをされた、聴覚障害があるが話すことができるので聞こえていると誤解され仕事上必要なことを聞きそびれたが「聞きとれなかった」と言えなかった、などの経験談が話されました。これは、企業の成長や仕事の進め方としてマイナスの要素しかありません。聞こえ方には個人差があり、それを会社の同僚に正しく知ってもらうことが必要とのことです。

他のテーブルでも、まず自分の障害を上司や同僚に説明するという声が多数聞かれました。自分の障害と強みを正しく理解してもらう、それが互いに仕事を進める上で非常に重要なこと。これは健常者でも同じこと。自分の特性は何か、得意なことは何か、苦手なことはなにか、互いにきちんとコミュニケーションをとり、相互理解をすることが組織、企業の成長につながるということが再認識されました。

障害があることで行動に躊躇しがちになるが、「いい意味での図太さを持って前向きに仕事をしよう」という言葉がとても印象的でした。

 

文・写真:栗原 進

 

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