成長曲線は十人十色
ACE関東キャリアーセミナー2019

関東キャリアセミナー開催模様

2019年9月10日にパナソニックセンター東京でACE関東キャリアセミナーを開催しました。15名の学生、企業で活躍する9名の先輩社員に参加いただきました。

キャリアセミナーは、ACE会員企業各社で開催されたインターンシップ・プログラムに参加した障害のある学生が、先輩社員や企業の人事担当者から直接話を聞き、就職・就労に関する疑問や不安を解消し、学生・企業相互で理解を促進することを目的としています。企画・運営をACE会員企業のメンバーで行ない、下記の3つのアプローチで構成されています。

1. ストレングスファインダー(StrengthsFinder*)による診断結果「5つの強み」を参考に、自身の特性や可能性についてポジティブな関心を高める
2. ACE会員企業で実施したインターンシップを通して、「就業理解」を深める
3. キャリアセミナーで障がいのある先輩社員や、他の障がいのある学生、人事系担当者等との交流を通じて、就職・就労に関する疑問や不安を解消し、理解と関心を高めると共に、ストレングスファインダーやインターンシップの振り返りを通して「自己理解」を進め、今後のキャリア検討につなげる

上記アプローチのもと、参加した先輩社員の就労経験を聞き、3回のラウンド・テーブル(ストレングスファインダーの結果の考察による自己理解、インターンシップ経験の振り返り、就業理解)によるディスカッションを行いました。

自分自身と企業が共に成長していくために 〜先輩社員からのアドバイス〜
企業で実際に働く障害のある先輩社員から、働き方や就職に関するメッセージが参加した学生の皆さんに送られました。
「障害があるが、それを理由にキャリアが制限されないようがんばっています。様々な資格を取得し、社内試験も受け、総合職へと職種変更しました。そうした制度がある企業を選択することも重要です。」
「障害について、自分のことについて丁寧に正直に話しましょう。どうしてもできないことを面接の時に言いづらいかもしれませんが、企業はそれも含めてあなたを知りたいと思っています。配慮を受けて共に成長する、それが双方に求められているのです。」
「成長曲線は十人十色。同期入社と比較して自分はちょっと遅れていると感じてしまうこともあるかもしれません。急いで成長する必要はありません。できることからコツコツと確実に実施し、ゆったりとした成長曲線を描いてもいいんです。」

ACE会員企業メンバーから就職・就労に関する話を聞き、先輩社員の働き方の紹介を踏まえ、ラウンド・テーブルでのディスカッション後に、下記の意見が発表されました。
・働くということに消極的だったが、先輩社員の話を聞いて、前向きに就活しようという想いになった
・自身の障害について精査してそれをいかに発信するかがすごく大切。工夫次第で職場環境を改善できるという先輩社員の話が印象的だった
・障害を理由に逃げない。「障害があるから配慮してよ」だけではなく、障害があるからこその強みがある自分を売り込んでいくことが重要
・会社では単純作業しかできないというイメージだった。先輩社員の話を聞いてそうではないと実感した

また開催後、参加した学生の皆さんから、「自分と同じ障害を持つ人たちと色々とお話することができ、自分には何が出来るのか、自分の個性・特性を理解することが重要だと認識することができました。」「自分がどういう形で配慮を伝えるべきかを具体的に聞き、知ることができました。」などの声をいただきました。

*StrengthsFinder 世論調査と組織コンサルティングの米国ギャラップ社が「人は自分の弱みを改善するよりも、自分の強みに意識を向けそれを活かすことで最大の能力を発揮する」という考え方に基づき開発したツール。Webサイト上で177個の質問に答えていくことで、自分の強みを知ることができる。

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